フランスでヨーロッパ生活初のカルチャーショック

 

こんにちは。

 

今日のエディンバラは激しめの雨。

 

 

しかも、先週の記事で少しだけ触れた “嫌なこと” が現在も続いているので、精神的にかなりのお怒り & お疲れモードです。

 

嫌なことというのは、エディンバラ生活から生じているカルチャーショックです。

 

感情のおもむくままに、具体的に何が起きているのかこの場で洗いざらい書いてしまいたい欲求に駆られているのですが、それをすると後で後悔することは120パーセント確実です。それなので、状況が一段落して落ち着いた時に、読者の方々に読んでいただく価値があるような話だと思った時に、現在自分が経験しているカルチャーショックについて書きたいと思います。

 

エディンバラに引っ越してきてから直ぐにロックダウンが始まってしまったので、通常のイギリス、通常のエディンバラをあまり経験していませんでした。しかし、ロックダウンが解除されて一ヶ月近く経ち、通常に近いエディンバラを経験する機会も増え、そのためにカルチャーショックが少し遅れてやってきているようです。

 

ただ自分も過去に外国に住む上で、何度もカルチャーショックを経験していて、その真っ只中にいる時は感情が揺さぶられましたが、後から振り返ってみると、それぞれの経験から学び、強くなったこともあります。

 

そこで今回の記事では、ヨーロッパに引っ越してきてから初めて自分が経験したカルチャーショックについて書きたいと思います。

 

舞台は約20年前のパリです。

 



 

はっきりいつだったかは覚えていないのですが、恐らくパリに引っ越して半年経つか経たないかぐらいの時に、知り合いに招かれた飲み会の最中のことです。

 

近くに居た若い男性と話をすることになりました。

 

自分はフランス語がほんの少し話せるだけでフランスに引っ越し、仕事では日本語と英語での遣り取りが殆どを占めていたので、半年住んだ後も日常会話をなんとかこなせる程度のフランス語のレベルでした。

 

そんな自分にも、彼はフランス語が上手だ、みたいなことを会話の出だしには言ってくれていたと思います。

 

そして彼が、

 

「パリで何を勉強しているの?」

 

と聞いてきたので、それに普通に返答したら、それまでは優しく話してくれていた彼が豹変して、顔が真っ赤になって自分を罵倒し始めました。

 

その自分の返答というのは、

 

「学生じゃなくて、パリで働いてるよ」

 

それだけです。

 

彼の罵倒はフランス語だったので恐らく半分理解できたかどうか微妙なところですが、自分が理解出来たのは、

 

「何でお前みたいなフランス語がど下手な外人に仕事があって、フランス人に仕事が無いんだ!」

 

みたいなことです。

 

結構長々と罵倒が続きました。政府がどうのこうのだとか、彼の政治に対する不満のようなことも聞こえたのですが、基本は、

 

「お前のフランス語は下手くそなのにパリで仕事をしていることが信じられない!」

 

を繰り返しているようでした。

 

自分的には、「働いてるよ」、と返答することがまさか誰かの地雷を踏むことになるなんて夢にも思わなかったし、10人ぐらいのほぼ全く知らない人たちの前で罵倒されたので、パニックになりました。

 

それでも、あまりフランス語は必要ない仕事だし、今フランス語を勉強してるし、みたいなことを彼に伝えたのですが、彼にはそんなことはどうでも良かったようで、罵倒を続けた後は、自分のことは完全に無視です。

 

その場にいた人も彼に同調して自分を罵倒することまではしませんでしたが、彼が罵倒している最中に助け舟を求めて、目を合わせても、皆目を反らして全く助けてもくれませんでした…

 

その場に居合わせた人のほとんどがフランス人だったと思うのですが、彼の罵倒を聞いて彼に同意したのか、彼が元々切れやすい人で、またやってるよ、ぐらいに思ったのかは知る由もありませんが、皆冷たいな、と思って傷ついたのを覚えています。

 

日本だとこういうときに誰かが仲裁に入ってくれると思うのですが、フランスでは、

 

「自分の身や自分の名誉は自分で守れ」

 

「反論できなきゃ負け」

 

のような不文律があることをこの出来事で思い知らされました。

 

ただ、飲み会の終わりに、彼が何もなかったかのように全く普通に、

 

「またね」

 

と自分に自発的に言ってきたので、彼的には大事では無かったようです。

 

自分にとっては、20年後の今でも頭に残っているんですけどね….

 

その後再び彼と会って大親友になったなんてオチはなく、それ以来その場にいた人たちとは全く連絡無しです。

 

それ以降も、フランス語が下手なのにフランスで働いているのはおかしい、と知り合いから面と向かって言われたり、自分のフランス語の言い回しを馬鹿にして真似されたりすることも何度もあり、その度に傷ついて物凄く落ち込みました。こんな酷いことをあまり知らない本人に面と向かって平気で言う大人たちに普通に出会ってしまうことがカルチャーショックでした。

 

ですが、時間の経過とともに慣れて何とも思わなくなりました。

 

相手を黙らせる対処法なんかも考えようとしましたが、良い年をした大人なのに他人に失礼なことを平気で言ってしまうような人に関わるのは時間の無駄だ、と思って止めました。

 

ただ、あまりにしつこい人には、

 

「君は、自分がフランス語を話せるぐらいの日本語を話すことができるの?」

 

「おはようっていう意味分かる? これくらい日本なら子供でも言えるけど君いくつよ? 」

 

「Relativement (フランス語で ”相対的に” という意味) って日本語で言える?こんな単語も知らないで言語学者を気取ってるの?」

 

などのようなことを言い返すことも出来るようになっていき、彼らのおかげで少しずつ強くなっていきました。

 

フランスには一年半弱住んだのですが、フランスを出てシンガポールに引っ越す前には、物凄くフランス語が上達した訳ではありませんでしたが、カフェの店員とフランス語で支払いについて口論になったときに相手に間違いを認めさせて黙らせる程性格が悪く、いえ、強くなっていました…

 

フランスを出たあとに、日本の友達に、

 

「俺ってフランスに住んでから性格きつくなったかな?」

 

と聞いたら、

 

「日本にいる時からきついよ… 」

 

と即答されたことも覚えています…

 

ちなみに、フランスから引っ越したあとに外国で出会ったフランスの人たちからは、一言二言簡単なフランス語を話しただけで、「フランス語上手だね」と褒められることが多かったので、自分のフランス国内での経験と全く反対で、良い意味でのカルチャーショックでした。

 

という訳で現在は、イギリス、スコットランドのカルチャーショックの真っ只中にいますが、これを踏み台にして更に性格をきつく、いえ、強くなって脱却してみせます!

 

以上、過去にフランスで経験したヨーロッパ生活で初のカルチャーショックでした。

 

今日は長めの記事になってしまいましたが、最後まで読んでくださって本当にありがとうございます。

 

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それではまた次のブログで。

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2件のコメント

  • とても興味深い内容でした。旅するだけでは知ることの出来ない生きた文化だと思います。
    いつもタコヤキさんのユーモアのある文章、楽しませていただいています。また続編、楽しみにしています♪

    • 温かくて励みになるコメントありがとうございます。

      自分の知らない環境の中で生活すると、良いことや楽しいことも沢山ありますが、それと同じぐらい大変なこともありますね。

      イギリスでのカルチャーショックも少しずつ落ち着いてきましたので、そのうちに笑い話として消化できると良いのですが?

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